音楽。〜贈り物〜

僕の音楽の趣味はさておいて(笑)、僕が音楽を思い浮かべるとき、決まってその音楽を聴いていた情景という「記憶」と結びつけずにはいられない。あの曲は、誰と聴いていたか、あの人の車でかかっていた、店で偶然耳に入った。
最近はよくある「あの曲をあの人に贈る」みたいなラジオ番組のように、今の自分の気持ちを代弁してくれる存在という側面に注目している。贈り物というのは、僕の創作のテーマでもあるんだけど。創作となると自分がありき。でも音楽は第三者の視点が入ってワンクッション置くことができる。
創作の話を進めると、贈り物という考えは、やっぱり大切。もっと、自分の作品はまず贈り手に渡り、そして受け手に渡るという意識。そう考えると、手を抜くことはできない。

追記 あ、書きながら、ふとウォークマンって偉大だなって思ったんだけど、冷静に考えるとちょっと過大評価かな。「景色に音をつける装置」ということを完全に受け入れてしまえばそうなんだけれど、店に入っても有線は聞こえないし、雑踏の断片的な会話も聞こえない。本当は「景色の音を付け替える装置」なのだろう。もっと心理学的に考えると「プライベートスペース」みたいな話になるんだろうけれど、用は使い方次第。耳にイヤホンをつければ、洋服屋さんでも声をかけられることは減るし、人に道を聞かれることもなくなるだろう。本文の音楽と情景の「記憶」と絡めて書くと、そういう音楽の聴き方は心に残らないなあ…。他人が介在しないからだと思う。