京都から奈良への旅。

今世紀初めての夏の記憶。鉄道での小さな逃避行。
京都から奈良までは、JRと近鉄が走っている。
シェアは近鉄のほうが高いらしくJRは夕方過ぎでの時間でも空いていた。

おおむろにB5のルーズリーフを取り出す。
2人掛けシートが向かい合う窓側の席でペンを走らせた。

奈良駅につく頃、向かいの若い女性が声をかけてきた。
「何を書いているんですか?」
「詩のようなものです」
・ ・ ・
最近、いやここ10年くらいもこういうシチュエーションが無いなあ。
落ち着いたら小樽でも行こうかな。
どこか海を見るいい場所が見つかるといいなあ。