最大公約数を探す旅。

CDが100万枚売れない時代。100万枚売れても、誰でも知っている音楽とは言えない時代(広告用語でセグメントといったかな)。一部の人が熱狂するオタク文化。それは本当の意味では流行とはいえない。そういう見方では、エンターテインメントの流行というものの中に今は面白さがないのかもしれない。もう10年以上前に謳われた「価値観の多様化」という使い古された代名詞を思い出す。
「今は最大公倍数の時代ではない、最大公約数の時代に入った」と作詞家・秋元康さんが語る。http://d.hatena.ne.jp/akihiroyamauchi/20080512 で書いた10人の中の1人100人の中の10人というのはまさにそのことだ。自分なりの解釈をすると最大公倍数というのは、メディアに取り上げられ芋ずる式にファンが増えていく図式。ファンから見ると「与えられる」ということ。対して、最小公約数というのは制約の中で最低限の情報を発信し口コミなどで評価が広がり徐々に集客する図式。ファンから見ると「求める」ということ。
おっと、よく見かける図式になってきた。そう「与えられる」すなわち「プッシュメディア」と、「求める」すなわち「プルメディア」という話になってきた。
ともあれ、自分が「コンテンツ・プロバイダ」としてしなければならないことは、多すぎるな。