『あたらしいふつうをつくる』

JP日本郵便のTVCFで見かけたコピーを僕は評価する。やまうちあきひろ的言葉であり、嫉妬を覚えた。ひらがな表記の手法。正直「やられた」という感じだ。創作は「やったもん勝ち」の世界。
…2001年のコピーを引っ張り出してくると「芸術計画のステレオタイプという言葉が出てくる。ステレオタイプというのは「メガネはおたく」のような否定的な意味を持つ「固定観念」のことである。当時「芸術計画」という日本唯一の学科に在籍していた自分は、「何をやっているのかわからない」と揶揄されていたこの学科のイメージを変えたかった。目立ちたいという気持ちもあったが、自分がその分責任を負う。「あんな奴になりたい」「あんな奴にはなりたくない」その両方を肯定していたといえる。そこにあった自信。
「ふつうのにんげん」というのは、今でも自分が生きてるうえでの問題なのかもしれない。